
近年、スマートフォンの普及によって、個人でも手軽にインターネットを利用できるようになりました。しかし、利便性が高まっただけでなく、さまざまなトラブルに巻き込まれやすくなりました。大切な情報を守るためには、相応の対策をする必要があります。この記事では、その必要性や具体的な方法について詳しく解説していきます。
そもそも情報セキュリティ対策とは
情報セキュリティ対策とは、その名の通り個人情報や機密情報などの重要な情報を守るためにセキュリティを強化して対策をすることです。ネットワーク上で扱う情報は安全とは言い切れず、常にコンピューターウイルスやフィッシング詐欺などの危険と隣り合わせです。
そのため、取り扱う情報は日頃から対策を行い、大切に守らなければなりません。ウイルス感染や不正アクセスなどの外部からの攻撃だけでなく、ミスによる情報漏洩や機器の故障なども予測されます。そのため、対策を1つ行って安心するのではなく、さまざまなケースを想定した対策をしなければいけません。
また、情報が漏れてしまうことを防ぐだけでなく、普段使っているサービスが急に使えなくならないように対策を行うことも、情報セキュリティ対策のひとつです。
保有している情報を安全に取り扱い、外部からの攻撃や内部不正から守る対策を講じることで、初めて適切な情報セキュリティ対策ができているといえます。
情報セキュリティ対策が必要な理由
情報セキュリティ対策を怠ると、予期せぬサイバー攻撃や不正アクセス、災害から情報を守ることができません。これにより、情報漏洩や不正利用といったトラブルにつながる可能性があります。
外部からの攻撃だけでなく、悪意のある第三者によって情報が抜き取られてしまったり、データを改ざんされてしまう可能性も考えられます。自社の情報だけでなく取引先や顧客の情報まで流出してしまっては、会社の経営に大きな影響を与えかねません。
企業において個人情報の流出や不正使用などといったトラブルは、企業の信頼を失うだけでなく、損害賠償問題に発展してしまう可能性も十分に考えられます。
大きなトラブルには至らなかったとしても、適切なセキュリティ対策を行っていない組織とみなされて、その企業との取引やサービスの利用を控えようとする人が増えてしまうかもしれません。
企業に情報を提供したりビジネス上の取引を行う際には、情報の取り扱いは慎重に行ってほしいと考えるのが一般的です。適切な情報セキュリティ対策を行うことは、大切な機密情報を守ると同時に外部からの信用を守ることにもつながります。
個人情報など、外部に流出させてはいけない情報を取り扱う組織が情報セキュリティ対策を行うことは社会的な責務です。また、それと同時に組織のポジティブなアピールポイントにもなるでしょう。また、個人においては情報が流出することで身元盗用や詐欺被害などが考えられます。
インターネット・ウェブを利用している限り、誰でもワンクリック詐欺やアカウントの乗っ取りなどのトラブルに巻き込まれてしまう可能性があるのです。セキュリティ対策は企業に任せるだけでなく、個人での対策を行うことの必要性も高まってきています。
情報セキュリティ対策の具体的な方法
サイバー攻撃と呼ばれる標的型攻撃は、防御することが非常に難しく、あらゆる手法を使って不正なフィッシングサイトへ誘導されることがあります。対策としては、webフィルタリングシステムなどを利用して不正なwebサイトへのアクセスの制御を行うことで、アクセスをブロックすることが可能です。
ハードウェア面やソフトフェア面からセキュリティを強化する技術的対策では、アクセス権の制限やウイルス対策ソフトで情報を守ります。OSやウィルス対策ソフトのバージョンが古いままだと、脆弱性につけ込まれて簡単に情報を抜き取られてしまいます。
定期的にOSのアップデートを行うことや、パターンファイルの更新を行ってソフトを最新に保っておくことも対策として有効です。また、IDやパスワードでログインができるシステムはセキュリティとしては非常に弱く、第三者であってもIDとパスワードが一致すれば認証システムを通過できてしまいます。
IDとパスワードのみの管理ではなく、多要素認証を導入することでIDとパスワードだけではログインすることができなくなります。内部不正においては、情報の持ち出しを厳しく管理することや、システム上不正行為を行えない環境を構築するための資産管理ツールの導入がおすすめです。
まとめ
現代を取り巻くビジネス環境は変化が激しく、従来のセキュリティ対策では防げないリスクが潜んでいます。そのため、一度対策を行って安心するのではなく、時代の変化や懸念される攻撃の内容に合わせた対策をその都度講じていくことが大切です。組織のセキュリティ環境を強化するには多角的な視点が必要になるため、情シスアウトソーシングサービスに依頼するのがおすすめです。自社では行えないような対策や、気づかなかった観点から対策を行うことで、情報セキュリティはこれまで以上に強固なものになるでしょう。まずは、現時点の情報セキュリティ対策が十分なものかしっかり確認するところから始めてみてください。